光トポグラフィーでわかる精神疾患【確実に診断できる検査法】

婦人

脳の活動状態を画像化

医者と看護師

三大精神病には共通点も

光トポグラフィーは、三大精神病を鑑別するために使われます。三大精神病とは、うつ病・統合失調症・双極性障害を指します。光トポグラフィーは大脳の血流の変化を測って可視化することにより、これら三つの病気の鑑別に役立ちます。もともとうつ病と統合失調症には共通点があり、判断しにくい場合もあります。たとえばどちらも比較的若年層に多い病気で、遺伝的な要素も関わっているとされています。そこで、両者を鑑別するために光トポグラフィー検査が行われます。患者が装置をつけた状態で医師から質問された事項について回答すると、患者の脳の血流の状態が可視化され表示されます。この画像を見れば、その患者がうつ病なのかそれとも統合失調症なのか判断できるのです。また、うつ病と双極性障害も共通した症状を持つ精神疾患です。双極性障害になるとうつ状態と躁状態とを交互に繰り返すという症状が現れます。しかも躁状態の時には活気にあふれているように見えるため、うつ状態のときの症状がなおさら目立ってしまいます。そのため、実際には双極性障害なのにうつ病と誤解されるケースもあるのです。しかし光トポグラフィーで検査をすれば、波形の違いによって鑑別できるので誤解を招く心配がありません。ただ、光トポグラフィーという言葉自体がまだ耳慣れないという人も多いため、これを治療法のひとつだと思っている人もいます。光トポグラフィーは検査法の一種なので、これを使って病状が良くなるというわけではないということを認識しておく必要があります。

治療法も異なる三つの病気

光トポグラフィー検査では、電極の取り付けられた帽子状のものを頭に着け、近赤外線という光を照射します。この近赤外線の光は曇った日の太陽光よりもさらに弱いもので、これまでの検査で問題なく安全に使用できることが確認されています。患者がこの光の照射を受けながら与えられた質問について考えると、脳の波形が変化するのでその変化を機械が測定し、画像化します。光トポグラフィー検査の結果、うつ病である可能性が高いとわかれば、そのまま治療計画の作成に入ることもあります。光トポグラフィー検査を行っている病院の中には、うつ病の治療に磁気刺激治療(TMS)を導入しているところもあり、効果的な治療が期待できます。うつ病でなく統合失調症の可能性が高いということになれば、抗精神病薬などによる治療が行われます。光トポグラフィー検査では、うつ病と双極性障害の波形もはっきりと異なる形を描きます。うつ病の波形は比較的なだらかですが、双極性障害ではずっと幅の大きい波形となります。双極性障害という結果が出た場合には、気分安定薬と非定型抗精神病薬を使った治療になります。このように、うつ病・統合失調症・双極性障害ではそれぞれ治療法も異なるので、光トポグラフィーによって可視化されたデータは治療に際しての重要な役割と果たすものといえます。